疲れた脳を休める方法 3選 ― 睡眠・ぼんやりする時間・軽い運動 ―

生活あれこれ

この記事では、日常生活の中でできる「脳を休める方法」をご紹介します。

取り上げるのは、私たちが普段から行っている「睡眠・休憩・運動」の3つです。どれも特別な方法ではありませんが、なぜ脳や心身の休息に役立つのかを、研究で分かっていることをもとに整理します。

あわせて、パソコン作業の合間に私が実践している休み方もお伝えします。

残暑が厳しく、体にも心にも疲れがたまりやすい時季です。この記事が、少し立ち止まって休み、毎日を心地よく過ごすためのヒントになれば幸いです。

1 眠って回復する

まずは十分な睡眠です。十分な睡眠は、頭や体の疲れを回復させ、心身の健康を保つために欠かせません。

ただし、「何時間眠れば、すべての人にとって十分」というものではありません。必要な睡眠時間には、年齢や体質による個人差があります。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人は6時間以上を目安に、必要な睡眠時間を確保することが勧められています。

時間だけではなく、

・朝起きたときに、休まった感じがある
・日中に強い眠気が続かない
・生活や仕事に支障がない

といったことも、睡眠が足りているかを考える目安になります。

なお、子どもは大人より長い睡眠を必要とします。目安は、小学生で9~12時間、中学生・高校生で8~10時間です。

眠りにつくと、まず浅いノンレム睡眠から始まり、次第に深いノンレム睡眠へ進み、その後レム睡眠へ移ります。この一連の周期は、一晩のうちに何度か繰り返されます。

深い睡眠は、特に夜の前半に多く現れます。ただし、よく耳にする「黄金の90分」だけを確保すればよいわけではありません。最初の睡眠だけでなく、必要な睡眠時間を一晩を通して確保することが大切です。

眠りにつきやすい環境を整えるために、次のようなことを試してみましょう。

・寝る30分から1時間ほど前には、スマートフォンやパソコンの使用を控える

どうしても音楽などを聞きたい場合は、画面を見続けず、明るさを下げたり、画面を消して音声だけにしたりするとよいでしょう。

・寝る1時間ほど前から、部屋の照明を少し暗くする

強い光を避け、静かに過ごすことで、体を少しずつ眠る準備へと切り替えていきましょう。

2 情報を手放す

次は、一日の中に「何もしない時間」をもつことです。

何もせず、ぼーっとしているように見えるときも、脳が完全に止まっているわけではありません。目の前の仕事や外から入ってくる情報への集中が弱まると、脳は、それまでとは違う働き方に切り替わります。

そのときに活動しやすくなる脳のネットワークの一つが、「デフォルト・モード・ネットワーク」です。

デフォルト・モード・ネットワークは、次のような心の働きと関係していると考えられています。

・過去の出来事を思い出す
・自分自身について振り返る
・これからのことを思い描く
・頭の中で考えを自由に巡らせる

こうした時間の中で、経験や考えが結びついたり、思いがけないアイデアが浮かんだりすることもあります。

ただし、ぼーっとすれば、必ず頭がすっきりしたり、よいアイデアが浮かんだりするわけではありません。心配事を繰り返し考えてしまうと、かえって疲れることもあります。

大切なのは、仕事やスマートフォンなどからいったん離れ、外から入ってくる情報を少なくすることです。

たとえば、

・席を立ち、少し歩く
・窓辺から遠くの景色を眺める
・お茶などをゆっくり飲む
・目を閉じて、静かに呼吸する

どれも、特別なことではありません。

休憩は、さぼることではなく、使い続けていた注意をいったん手放し、心身を切り替えるための時間です。

何もしない数分間を、毎日の中に少し取り入れてみませんか。

3 体から切り替える

最後は、運動です。

運動といっても、まとまった時間をとって激しく体を動かす必要はありません。仕事の合間にできる軽い体操やストレッチ、散歩、縄跳びなど、自分の体調や生活に合ったものでよいと思います。

短時間でも体を動かすことで、座ったまま同じ姿勢を続ける時間を減らし、体のこわばりや疲労感を和らげることが期待できます。また、1回の運動が、その後の注意力や考える力に良い影響を与える可能性も報告されています。

ただし、「何分間運動すれば、必ず集中力が高まる」と決まっているわけではありません。無理なく長く続けるためには、自分に合った方法を選ぶことがいちばんです。

「少し体が温まる程度」
「終わったあとに、心身が少しすっきりする程度」

を目安にしてもよいでしょう。

一度に長く行わず、仕事の合間に数分ずつ、何回かに分けて体を動かす方法もあります。

私の場合は、次のような軽い運動を、パソコン仕事の合間に取り入れています。

・窓の景色を眺めながら、腕を前後に振る
・リズムのよい音楽を口ずさみながら、腰や体を軽く揺らす
・ゆっくり呼吸しながら、無理のない範囲でストレッチをする

どれも、いったん席を離れて行っています。

体を動かすことは、運動不足を補うだけではありません。続けていた作業から少し離れ、気持ちや注意を切り替える時間にもなります。

4 まとめ

いかがでしたか。

今回ご紹介した、疲れた脳を休める3つの方法は、「睡眠・休息・運動」です。どれも特別なことではなく、日常生活の中で取り入れられるものです。

すべてを一度に始める必要はありません。

「これなら続けられそう」

そう思えることから、一つ試してみませんか。

次回は、「緊張したときの体ほぐし」についてお伝えします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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