この記事を読むと、さわやかな自己表現の1つの方法と言われている「I(アイ)メッセージ」とは何かわかりますよ。また、会話の中で、どんな効果があるかも書きました。相手にさわやかに自分の考えや思いを伝えたいときにご活用ください。
I(アイ)メッセージとは…
「I(アイ)メッセージ」とは、会話をするときに「わたしは、…と思う」「わたしは、…と考えます」のように、「わたしは、」で、話し始めます。主語が「わたし」ということです。
たとえば、帰りが遅くなった子どもに対して、まずは、
「遅いわね。何してたの!」と、言うのではなく
「お母さん《I(アイ)》、帰りが遅いから心配してたのよ(メッセージ)。」と伝えます。
I(アイ)メッセージと反対のYOU(ユー)メッセージ
反対に「あなたは…ね」、「おまえは…だ!」など、「あなたは、…」で始まるメッセージを「YOU(ユー)メッセージ」と言います。主語が相手ということです。
「あなたは、いつもうるさいわね!」「おまえ、バカか!」「君は、何を考えているんだ!」などなど。自分が相手に伝えたいことはあるけれど、前述のように言われた相手は、たとえ自分がわるかったとしても、どう感じるでしょうか。
I(アイ)メッセージの効果
前述の例からも感じられたかと思います。「I(アイ)メッセージ」は次の会話が広がる可能性が高いです。しかし、「YOU(ユー)メッセージ」は、会話が広がりにくく、言い争いに発展する可能性が高くなります。
最初の帰りが遅かった子どもの例の場合、「I(アイ)メッセージ」で母親が心配していたことを伝えたので、多くの子どもは、そのあとにこう言うのではないでしょうか。
「~で遅かったんだ」(理由)
「心配させて、ごめんね」(謝罪)
そして、これから同じようなことが起こった場合どうするか、前向きに親子で話し合えるのではないかと思います。
相手に言いにくいなと思うことも、伝えた方がいいことがあります。「あなたが、わるい」ではなく、「わたしは~と思います」と相手に伝えることで、相手もいやな気持ちにならず、話を聴くことができます。そこから、次の展開に進めます。
たとえば…
例1 遊びに誘われたが、遊べない場合
「(わたしは、)遊びたいけれど(気持ち)、今日は家族で買い物に行くの(理由)。ごめんね。また、誘ってね(気持ち)。」
例2 貸した物をなかなか返してくれない場合
「貸してある本だけど、(わたし、)また読みたくなって(気持ちと理由)。いつごろ読み終わるかな。」
例3 相手に怒りの感情がある場合
「わたしは、~で怒っています」「わたしは~でつらいです」「わたしは、~悲しいです」など、相手の行為で自分がどう思ったり感じたりしたか伝えるとケンカにならず、建設的に相手と会話が進むのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。「I(アイ)メッセージ」について、何となくわかっていただけたら幸いです。知っているだけで、今すぐはできなくても、「あのとき、こう言えばよかったかも」と自分を振り返ることができ、次に生かせます。みんな神様ではありませんから、そうそううまくいかないのはあたりまえです。夫婦や親子の会話で、学生さんなら話合い活動の中で「I(アイ)メッセージ」を使っていただけたらうれしいです☺
さて、次回は「自己表現のタイプ3つ」についてお伝えします。最後までご覧いただきありがとうございました。ことゆゆでした。