子どものことばを増やす周囲のかかわり方ー語いや表現力を増やすためにー

ことばの教室

この記事を読むと、子どものことばを増やす周囲の人のかかわり方がわかりますよ。すぐに、できることばかりです。ポイントは3つです。ぜひ、参考にしていただけると幸いです。

1 さっする。

かかわり方のポイント1つ目は「察する(さっする)」です。子どもの気持ちを察して、ことばにして返します。赤ちゃんがごくごくミルクを飲んでいたら、「おいしいね」「ミルク大好きね」などと自然にことばをかけると思います。赤ちゃんだけでなく、話せるようになっても、気持ちのことばを増やすために有効です。子どもが喜んでいれば「うれしいね」、笑っていれば「楽しいね」「おもしろいね」などです。また、自分が感じている気持ちを大人が察してことばで返すと、気持ちを受けとめてくれたんだという安心感につながります。その気持ちが「悲しみ」や「怒り」だった場合は、とくに、気持ちを共有してもらえたと子どもは感じ、落ち着くという効果もありますよ。たとえば、テストで合格点に届かず落ち込んでいる子どもに、「くやしかったね」と気持ちを代弁すると、その時は大泣きするかもしれませんが、ひとしきり泣くと落ち着き、「次も、がんばってみる」ということばが出るかもしれません。

 

 

 

2 まねる。

かかわり方のポイント2つ目は「まねる」です。ことばを増やすためにも、子どもと仲よくなるためにも有効な方法です。子どもの動作や活動をまねて一緒に楽しみます。子どもが話していなくても、今、子どもがしていることを簡単な短いことばで「実況中継」のように伝えるんです。お散歩をしていて、子どもが飛行機の音で空を見上げたら、大人も空を見上げて「飛行機だね!」「飛行機が飛んでるね!」と話しかけます。お人形で遊んでいたら、一緒に遊びながら、「くまさん、かわいいね」「くまさん、抱っこされてうれしそうだね」などです。

 

 

3 広げる。

かかわり方のポイント3つ目は「広げる」です。2語文ぐらいで話せるようになったら、子どものことばをくわしくするようなことばをつけて返します。「わんちゃん、いた」と子どもが話したら、「白いわんちゃんがいたね」や「ふさふさのわんちゃんがいたね」などと返します。

そして、小中学生でも、たとえば、テレビや動画を一緒に見て、その場面を共有・共感しながら、いろいろと話すことも、子どもがことばを増やすことにつながります。語い力や表現力がアップするはずです。

 

 

まとめ

いかがでしたか。子どものことばを増やすかかわり方がおわかりいただけたでしょうか。1は「さっする」、2は「まねる」、3は「広げる」です。子どものことばは、日常の大人とのかかわりの中で育まれていきます。忙しい毎日ですが、人の心の安定と子どものことばを増やすためには、何より、温かな会話コミュニケーションが大切です。

さて、次回は、今回お伝えした3つのポイントを押さえつつ、さらに、具体的なかかわり方の例をご紹介したいと思います。それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。ことゆゆでした。

 

 

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