「学力」とは、どんな力だろう?

学習

この記事から、学力とはどんな力だろうと、一人一人が考えていただけたら、うれしいです。今回は、他の国の公立学校の目指す人間像や学習のとらえ方等も参考にして、考えていきたいと思います。

自分も含め、様々な方が、人の学力はテスト(紙でもオンラインでも)それだけでは測れないと思っていらっしゃる方が多いのではないかと感じています。

学力とは…

自分は、シンプルに学力は「学んだ力」より、「学ぶ力」ととらえた方が、現代の学力のとらえ方に合っているかなあと考えています。もちろん、一人である程度学べるようになるまで、どれくらい学べたか、途中途中で確認することは必要だと思います。しかし、その先の学んだ知識をどう生かしていくかが重要ということです。

」という文字の意味は、「ならう・教えを受ける・研究する・まなぶ」です。この意味を自分なりにつなげてみました。すると、「師に、習ったり教えを受けたりして、そこから自分が志したいことを、研究したり、学び続けたりしていく」となりました。いかがですか。

文科省では、学力を「確かな学力」として下記のようにとらえています。

確かな学力を「知識や技能はもちろんのこと、これに加えて,学ぶ意欲や、自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力等までを含めたものであり、これを個性を生かす教育の中ではぐくむことが肝要である」としています。

確かな学力の3つの力

・知識及び技能

・思考力、判断力、表現力など

・学びに向かう力、人間性など

また、確かな学力、豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力までも含めて構成する「生きる力」がこれからの子どもたちに求められる力であることを前提とし,その育成を行っていくために,まずは[生きる力]を知の側面からとらえた「確かな学力の確実な育成を,当面取り組むべき課題として考えています。

参考資料 文科省のページ

確かな学力

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/02/14/1413516_001_1.pdf

他の国の場合は…

なぜ、この2つの国を選んだかというと、

・ニュージーランドは、8年ぐらい前に小学校などを個人研修で参観させていただいたことがあるからです。

・フィンランドは、一度行ってみたい国であり、その学校教育にも興味関心があるからです。

<ニュージーランド>ニュージーランドの鳥 キーウィ

ニュージーランドの学校教育の中で目指す人間像は「自信をもち、他者と繋がり、能動的に活動する生涯にわたる学習者」です。「生徒それぞれの強みや弱点、関心、固有の社会文化的価値観や世界観(アイデンティティ、言語、文化)を学習に反映させる」とあります。細かな項目としては、「思考力、言語・記号・テキストを使用する能力、自己管理力、他者とかかわる能力、参加と貢献」とあります。

先住民マオリの文化と西洋の文化、どちらも尊重している教育です。まさに、多様性が感じられる空気感です。2週間の研修で、自分の心の中の自分の考える学ぶ力が更新されました。

ニュージーランドの学校についての感想は、また、別の記事で詳しくお伝えしたいと思います。

<フィンランド>フィンランドと言えば、サンタクロース

フィンランドでは、ちょっと難しいのですが、ロシアの心理学者ヴィゴツキーが説いた、教育における社会構成主義に基づいた学習が基本になっています。

学習とは、生徒が先生の力を借りながら、自分自身で問題解決に取り組む学習とらえます。学習は、実践的社会的な目的のために、知識や情報を収集し、それらを自分なりに再構築して、社会に発信することであり、主体的な営みでありながらも他人との相互的なかかわりに立脚するとしています。

フィンランドでは、子どもの人権が大切にされているので、すべての人に質の高い教育が平等に無償で提供されています。

教師のころ、フィンランド教育の方法をことばの教室に取り入れたことがありました。語彙を増やしたり、表現力を少しずつつけたりするのに役立ちました。何より、一人も取り残さない個を大切にした方法は、自分に合っていたので取り組みやすかったのを覚えています。

フィンランドの教育参考HP

マナリンクTerchers https://for-teachers.manalink.jp/think-edu/overseas-case/dqzauud9xfr

Finland Toolbox https://toolbox.finland.fi/wp-content/uploads/sites/2/2017/12/education_finfo_in_japanese.pdf

学力を考える上で、日本も上記2つの国も共通点がいくつもありました。文化や学校の制度等は違いますが、「生涯にわたる学習者」を育てるという点は同じですね。だから、学び方や情報を取捨選択する力、あるいは、未来を考える力も育てます。また、他者や他人とのかかわりも入ってくるので、すべての学力をテストだけでは測れないことも納得と思います。テストでわかるのは、学力の一部分ということです。このようの考えると、子どもの学力と考えた場合、子どもを導く大人は、テストの結果だけでなく、多方面からその子を見取っていくことが大切です。その子どもの伸びる芽に気づく心が、その子を学びに導きます。

学力を生きる力につなげるために

高学年の授業を受けもったときに、いつも口にしていた言葉があります。「今、みんなに伝えていることは、10年後に正しいとは限らないです。だから、自分で、この知識を使うときに、正しいのかどうか考えることが必要ですよ」と。

学力を「学ぶ力」と考えたとき、それは、学校時代で終わるのではなく、生涯続くといことかなあと思います。「なぜ?」と思う気持ちや「知りたい」と思う気持ちが、生涯続く方が、人生が豊かになるのかなあと思います。自分をアップデートし続けていくことに楽しさを感じられる人になりたいですね。机上だけが、学習ではありません。今は、選択する力さえあれば、自分磨きの有効な動画もたくさんあります。また、子どもも大人も、一歩外に出れば、新しい自然や人、初めて出会う味、物など様々な情報と出会えます。

まとめ

いかがでしたか。まとまらない記事になってしまいましたが、少しでも、読んでくださった方が、学力について自分なりに考えていただけたら幸いです。

学びは生涯続くと考えると、自分はワクワクします。だって、60歳になっても、知らないことがたくさんあるからです。それを知る喜びがまだまだたくさんあるということですよね。

さて、次回は、「睡眠の意外な力」についてお伝えします。それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。ことゆゆでした。

 

 

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