この記事を読むと、誰もが毎日お世話になっている「自律神経とは何か」ということが、ざっくりとわかりますよ。自分が意識していなくても自律神経は、私たちが生きるために、私たちの身体の中で働いてくれています。だから、自律神経は私たちの心と身体にいつもつながっています。日頃のイライラ感や不安感のような心身の不調とうまく付き合っていくためにも、自分の自律神経について知っておくことはとってもお得です。自分の自律神経について知ることは、生活の見通しがもてることにもつながります。
1 自律神経とは…
自律神経とは、「自律」という言葉が示すように、私たちのために毎日せっせと自分から働いてくれています。みなさんは、「さあ、息を吸うぞ」、「心臓を動かすぞ」と言いながら毎日生活をしていますか?私たちが意識しなくても、生きていくために必要な身体の活動は、自律神経が働いているからこそできているんですね。私たちの「生命活動」を支えてくれています。自律神経さんありがとう!
ちなみに、自律神経は身体のどこにあるかというと、脳の視床下部、脳幹、脊髄、そして、全身の臓器にあります。すごいですね。全身にいきわたっているんです!「自律神経を知る者は、自分を心地よく制する」と言ってもいいかなと思うこの頃です。
2 自律神経には、2つの神経があります!
自律神経には、2つの神経があります。その2つとは、交感神経と副交感神経です。実は、心と身体の健康には、この2つの神経のバランスが大切になっていきます。
ここで、交感神経と副交感神経がどんな働きをしているか確認したいと思います。
交感神経は、色でいうとよく「赤」で表現されています。子どもたちに説明をする場合は、戦隊もののキャラ名で「レッド」になることが多いです。「赤」ですから、心や体を「活動的」にさせるんですね。日中に活発になります。人は危険を察知すると、身構えたり、身体に力が入ります。息も荒くなるでしょう。これは、交感神経のおかげです。現代はそんなことはありませんが、危険が迫ったとき、縄文時代なら素早く戦うか逃げるかしないとけがをしたり命を落としてしまったりしますよね。
反対に、副交感神経は、色でいうとよく「青」で表現されます。子どもたちには「ブルー」というキャラ名で話すことが多いです。「青」ですから、心や身体を静かに「休息」させます。力が抜け、血圧も下がります。主に、寝ているときに活発になります。
つい最近の経験談です。ある医療機関で研修をさせていただいたときのことです。穏やかな雰囲気の現場で、職員の方々はみな研修生の自分にも優しく接してくださっていました。自分も笑顔で「大丈夫です。疲れてません。」と答えていました。もちろん、緊張はしていましたが、これ以上ないありがたい現場でした。しかし、身体は正直でした。脳波を測ったら、交感神経がとっても働いている結果になっていました。自分は大丈夫と思っていても、身体はずっと戦闘態勢でした。これが、長く続くとストレスがたまり、心身の不調につながるので、やはり、がんばるのはいいことですが適度に休むことは必要なんだなーと感じた瞬間でした。
交感神経と副交感神経の働きを簡単にまとめると図1のようになります。
3 自律神経はバランスが大事!
上の図1について知っていれば、毎日の生活の中で自分の心と身体がどういう状態かわかりませんか。交感神経が優位なのか、副交感神経が優位なのか。
仕事をしたり学習をしたりするときには、もちろん、交感神経が優位で構わないんです。ただ、ずーっとその状態が続いてしまうとストレスになり、心身の不調が出始めるんですね。
だから、「あー、ちょっと、がんばりすぎかなー、やりすぎかなー」と思ったら、一息つくことが大切なんですね。というか、最初から、休む時間をとることが必要です。学校でも休み時間はありますよね。社会人になったら、自分で休み時間をつくるようにしましょう。そうすると、また、踏ん張ることができます。レッドとブルーが身体の中でバランスよく動けていることが大切です。
4 まとめ
いかがでしたか。自律神経について、ざっくりと知っていただけたでしょうか。交感神経が働いているときの身体の状態と副交感神経が働いているときの身体の状態を知ることで、自分の心身の取り扱い説明書ができると思います。自律神経を知り、ストレスと上手に付き合って、快適な毎日を過ごしてくださいね。
さて、次回は、お口の体操「カ行音」についてお伝えしたいと思います。それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。ことゆゆでした。